ピアノの発表会(2)

さて当日、どうしても和音が難しく手がそこにいかない所が三箇所あったので、着実に弾ける所意外は適当に弾き、間違えても後にひかないことを肝に銘じた。「とにかく手をとめないこと」という先生のadviceを頭に置き順番を待った。どういうわけか私の前四人は続けて男性の方達。私の前の方はドビュッシーの「夢想」を繊細に優雅に弾き終えた。

12ページの楽譜をセットしていたら、司会の男性が舞台に上がって譜をめくって下さる先生の椅子を用意したので、私も舞台に上がって楽譜をピアノに置いたら、その方が驚いて、「貴方はまだ舞台に上がらないでください。名前を呼ばれて皆さんにお辞儀をしてからです。」と注意された。あれあれ、又やってしまったと思い言われた通りやり直した。

心象風景。比較的落ち着いていた、と思う。

心象風景。比較的落ち着いていた、と思う。

弾き出すと意外と落ち着いた。難しい和音も長さは計画通り楽譜を無視してゆっくりと、目立つ音だけは正確に弾き何とかクリア。後半にクライマックスがきて、ここは何度も練習したので思い通りできた。しかし、後1ページというところで、ほっとしたのか今まで一度も間違えたことがない所が一瞬わからなくなった。気がついたら同じ所を二回弾いていた。音も違うと思ったけれどとにかく次に進む。最後で全体の印象が決まるところがあるので、しつこく練習したところは無事通過。「この一週間の総決算」とばかり最後の和音を押さえる。あ~、終わった。(続く)

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