月別アーカイブ: 2017年6月

時間の使い方

私だけではなく、よく聞く話だが、最近時間が過ぎるのがとても早い。高齢化が進み、自分も含めて周りに高齢者が多いせいかもしれないけれど(笑)以前は、施設にいる母を週2.3回、車で一時間半くらいの父を月1.2回訪れるだけだったので忙しかったけれど、まだ時間に余裕があった。しかし父の独居を放っておけなくなって、こちらに来てもらってからとても忙しくなった。施設から病院通いが始まり、今も入院中。

気功の仕事も続けたいし、ピアノも手放せない。そろそろ断舎利とかもやり始めなければ、と気がせいている。かてて加えて、「後のことは考えない。」と私に宣言した父の言葉通り、色々なことがぐちゃぐちゃで息子達に迷惑かけないよう、せめてすっきりしておこうと思うと、膨大な事柄に取り掛かなければならない。

最悪のパターンは、ストレスが溜まりすぎて、欝っぽくなり何もできなくなること。私が動けなくなると取りあえず父が困る。それでまず、「自分の性格として、忙しい方が暇よりいい。」といつも自分に言い聞かせ、次に保身術として、昼間でもどうしても寝たい時は少しでも睡眠を優先し、また積極的に遊ぶ時間を作るようにしている。先週も高校のクラス会にでかけ、今週も河口湖まで行ってきた。力一杯楽しむので、充実感がある。

一竹着物美術館の前で。美人の顔がはっきりしなくて少し残念?

一竹着物美術館の前で。美人の顔がはっきりしなくて少し残念?

若い時より物事がはかどらないので、一計を案じた。一日前の夜に明日すべきことをメモする。夜になるとできた事を消していく。どうしてもやり残したことが出てくる。それを見ながらまた次の日の計画をたてる。例えば、銀行に行って施設費の支払い、母の所で弾くピアノの練習、着物片付け、贈答品のお礼の手紙、父の病院で相談員の方と打ち合わせ、アメリカの姉に電話、気功クラスの変更のお願い、という風に。週の終わり頃になると、ずっとりやり残したことがはっきりしてくる。そこで、それを朝一番の優先順位にもってくる。こうすると不思議に、一週間の中では大体片付いているし、自分が避けていることもわかる。(大抵は片付け関係)

この中には、家事のルーティーンと気功の仕事のことは入っていない。家事をするのは自然の流れだし、自分の仕事は常に優先順位を一番にしているからだ。もしメモしないと仕事を忘れてしまうようだと、もうおしまいね、と思っている。

父とのこと

尿が出ないまま入院している父に、できたら隔日に会いにいくようにしている。時々オオボケする。この前は私をみた途端驚いて、「あんた、なんでここがわかったの?」と言う。私もしょうがないので合わせて「病院が教えてくれたのよ。」と言うと、「ほ~、すごい病院だな。」とまた驚いている。「あんた、どこから来たの?」と聞くので、「東京」と答え、「お父様、どこにいるの?」と聞いてみたら、「四国」と言うので、やっぱりと思って「四国のどこ?」と聞くと「高松、この前船から降りた。」と言う。造船会社の設計技師だったので、その時が人生の花だったんだなと少ししんみりした。

暫くして、「もう帰るわ。」と言うと「どうやって帰るの?」「自転車」と言って、父が再び驚いた顔を見て、しまったと思った。ここは「飛行機」というべきだった。後日アメリカ在住の姉にこの話をして、「飛行機、といっていく度に10万円貰おうかな。」と言ったら「そんなことしたら、(母の)施設代や(父の)入院代が払えなくなって困るのはあなたじゃない。」と大笑いしていた。その通り、です。

それから2,3日して行ったら真面目な顔をして、「ここは立川だな?」と聞くので「そうよ。」と言うと「あんたはどこに住んでる?」ともう何回も聞いたことを言うので、私も「国立、ここのすぐ近くよ。」と多分20回は言った返答をした。するとふ~んと言ったきり黙って目をつぶった。

6月20の富士山。河口湖にて。この時期滅多にみられない富士山の雄姿でした。

6月20の富士山。河口湖にて。この時期滅多にみられない富士山の雄姿でした。

なんだか自分は高松にいる、と思っていた時の方がにこにこしていて幸せそうだった。お医者さんは「病院にいると認知が出るので、頭をはっきりする薬も出してます。」とおっしゃっていたけれど、今は夢の中にいる方が幸せじゃないのかな、と複雑な気持ちになった。一生懸命治療していてくれる病院にそんなことはとてもいえないけれど。

父が長引いているのは、尿の出ない原因がわからないから。原因がわからないと治療法もわからないのは、西洋医学の弱点でもある。気功は邪気のありかはわかってもどういう病気か具体的にいえないのが弱点ではあるが、邪気を祓うことによってヒーリングはできる。組み合わせればかなりのことができるのに、といつも思う。とにかく父に早く良くなってもらって、また母に会わせに施設に連れていきたい。