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今年初めての美術館

うちの息子二人は、二度目のワクチンの副作用で高熱が出てしまった。次男は引っ越したこともあり、様子を見に千葉の木更津まで出かけた。東京都どころかここ、国立市から暫く出たことはなかったので、息子の所に泊まったけれど大旅行気分だった。

幸い、息子はもう元気になっていたので次の日早めに千葉を出ることにした。東京駅付近で行くところないの?と言うので、そう言えば「GENKYO横尾忠則」をやっていたと寄ることにした。場所はMOT(Museum  of Contemporary Art Tokyo) (私としては、何故MCTではなくてMOTになるのかわからない)要するに、木田にある東京都現代美術館である。

木更津を8時にでたので10時少し過ぎには美術館に入ることができた。改修したのか昔カンディンスキーを見た時とはすっかり変わっていた。結論から言うと、展覧会はとても良かった。個人の作品をこれだけの数見ることができるのも珍しいと思う。発想の自由さから日本のピカソの様に感じた。面白くて大人の漫画を見ている様でもあったし、綺麗だな、と見とれる絵も多々あった。横尾氏らしさ満開という訳ではないけれど、私は沢山のY字路の絵が好きだった。風景と路面の字や横断歩道、矢印の組み合わせが、絵の中に字を取り入れた佐伯祐三を彷彿させた。

二階が軽食も食べられる喫茶店になっていて、展覧会を出たら12時半過ぎていたので、そこでサンドウィッチを食べた。なかなか感じのいい所で、時節柄か、若い人でも一人で来ている方が結構いた。次にMOTコレクション展に入った。これは9人ほどの展示があった。  Chim ↑ Pom、コンセプチュアルアートの河原温、蜷川実花はしっていたけれど、大岩オスカールの細密画(?)三宅沙織の映像も見甲斐があって、なかなか濃密な時間を過ごすことができた。私は高齢者なので、1300円で(一般は2000円)これだけ鑑賞できたのは、とても有難かった。年を取るのも悪くはない。

帰りは、広い木田公園の中を通って東西線の木田に出たので、それほど歩いた感じもなかったけれ

木田公園の中で。最近のコスモスは橙色が多いのですね。

ど、中野で中央線が人身事故で大幅に遅れていて、一挙に現実に引き戻されて、なるべく混んでいない電車に乗ったので、帰りついたのは5時過ぎていた。本当に久しぶりの美術館でそんなに混んでもなく、ゆっくり見ることができた。美術館の常として、会期が終わりに近づくと混んでくるので興味のある方は、早めに行かれた方がいい。休館日も調べて下さい。ここはまだ予約制ではありませんでした。でも検討はしているようです。

 

 

箱根へ小旅行

天気が良いので箱根へ行ってきた。思ったより近い。ケーブルカーと並行している細い坂道の途中にあった写真美術館では、地元の人でないと撮れない富士山の写真を写真家のお父様が丁寧に説明してくださった。同じケーブルでもうひと駅行くと(歩いても十分行ける)箱根美術館がある。これは熱海のMOA美術館の創業者と同じ岡田茂吉さんが建てたもの。(茂吉 岡田 Association でMOA なのだと教えて頂いた。 納得)庭園の広さと手入れの素晴らしさに感激した。庭を埋めた苔も美しかった。

珍しい琳派風の庭

珍しい琳派風の庭

驚いたのは岡田さんがある治療法を皆さんに伝授していたこと。その理念と治療の写真を見て、ビックリ。私が気功教室でしていることとほぼ重なる。人間は「真・善・美」を重んじることが大切とも言ってるが、気功の方面でもお世話になっている先生からも何度も聞いた言葉だ。熱心に見ていると、どなたかがstuffに「何度来てもお休みで、今日やっとご縁があったのよ」と言っていた。庭園もなかなか見られないらしい。呼んで下さったかもしれない岡田茂吉翁に感謝した。

ミュシャ展について

何か書き忘れている、と思っていたら思い出した。ミュシャ展のこと。第一印象は。。。とにかく混んでいた。と冗談はさておき、(でも本当にメチャ混んでいた)意外に思ったこと二つ。ミュシャはアール・ヌーヴォーの旗手だと思っていたのだけれど、その点に関連する記述はあまりなかった。彼とアール・ヌーヴォーの関係に全く触れていない美術書もある。なぜだろう。意外な点二つ目は『スラブ叙事詩』から故郷チェコに対する彼の思いが伝わってきたこと。華やかなポスターからは知りえなった。彼はナチスに逮捕され、それが元で78で亡くなっている。このことも知らなかった。ミュシャの出世作『ジスモンダ』も綺麗だが『ビザンティンの東部、ブルネットとブロンド』の背景と、顔が描かれている円形のデザインのバランスがとてもよくて印象に残った。

三男の楽しいひと時

三男の楽しいひと時

その後、六本木ヒルズの屋上に上った。私は二回目だけど何か前と違う感じがした。ビルの、パトカーの上についている赤いランプの様なものばかり目立つ。東京タワーとスカイツリーだけがいやに美しい。「なんでだろう?」と首をかしげる私に若い友は言った。「あの、ゴールデン・ウィークだから本来の街の明かりが少なくてそれで飛行機除けの赤いランプが目立つんじゃない?」鋭い!!そうか、それでいつもなら500円とる入場料が、ただだったのかも。原因と結果を勉強できました。