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金網の向こうの幸せ

夜のレストラン

夜のレストラン

「金網の向こうの幸せ」というと、何だか刑務所にいるようだけれど無論そんなことはない。うちから一番近い駅の二階から天気がいいと、ガラス越しに綺麗に富士山が見える。だけれどそのガラスに金網が入っていて普通に見ると富士山が台無しになる。うんとガラスに顔を近づけると、金網の一つの目から何も邪魔されない富士山が見える。

ふと、未来もこんなものかと思った。大きな理想や夢は富士山。存在しているのに、金網という日常の煩瑣なことでよく見えない。でも心を集中して見つめるとちゃんと見える。金網があっても、いつも理想や夢は意識していないといけない、と思った。

ここのところ冬の空気のせいか、富士山が特に美しい。特に夕方は茜色の雲と一緒に、オレンジや赤から青へと色々な表情を見せてくれる。日本人でよかった、と思う瞬間である。