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お片づけ(2)

両親が亡くなってから何度か実家に行ったけれど、どこから手をつけていいかわからず、しばし呆然としていた。暫く考えて二つのことを心がけた。一つは、「目標」をたてること。もう一つは第三者に入ってもらうこと。

練馬区は30cm以上のものは全て粗大ゴミになるので、今回は布団、マットレスなどを全て粗大ゴミで出そう、とか今回は台所のものをとか、次は机、椅子類とかそのように分類することで「目標」をたてた。後は色々な人にアルバイトで、お手伝いに入って頂いた。お願いするには、「今日は二階のタンスや棚、押入れに入って入る物を全て出してください。私がゴミとしたものは45Lの袋に入れて下に落としてください。」という風に自分で計画しなくてはいけない。強制的に自分のヤル気を引き出した感じだ。アルバムや数限りない写真の整理には従姉妹に来てもらい、私ではなかなか切れない結婚式の写真などをバッサリ切ってもらった。

使える寝具、どうしようかと思っていたら、毛布、シーツ、カバー類なら洗ってあればOKという所を生活クラブ関連でみつけ、団子状にして三袋送った。また珍しいことに食器もヒビが入ってなかったら、使っていても大丈夫という所をみつけ、ダンボールに緩衝材を詰め込み、その間に食器をどんどん入れて一箱送った。これはなかなか気持ちのいい作業だった。

去年の同じくらいの時期の写真。こういう木の雰囲気が好きだ。

後は分別しなくてもそのまま持って行ってくれる業者に、トラック一杯持って行ってもらった。古い服がぎっしりはいっているこおり、庭にあった錆びた道具が満載のブリキの箱、訳のわからない台所にあった大きな箱(何故かふたのようなものもなかった)座布団等。清掃局にも臨時ゴミとしてまとめて持って行ってもらったが、分別と45Lの袋にまとめる必要があったので、ごちゃごちゃとはいっている箱などには、とても重宝した。「ちゃんと分別してくれますか?」と聞いたら「勿論です。」という返事だった。

いったん出ているものを片づけて、次押入れにかかったら、また出てくるわ出てくるわ、で参ったけれど、来た方にも気に入ったものは持って行ってもらったり、絵画や食器、帯や布は欲しい親戚に送ることができて、何だか「物」に対する義理は果たしたような気になった。

私はと言えば、数枚のご先祖の珍しい写真と、小さい時気にいっていた本が出てきてそれで大満足だった。押入れの中に詰め込むとそのままになり死蔵品になる、ということと自分が死んだ後の後片付けをするつもりで、今住んでいる所を見直さなければならない、というのが、実家の「お片づけ」の最大の教訓になった。

 

 

お片づけ(1)

皆さんも経験ある方もいるかと思いますが、今両親のなくなった家の片付けをしている。人ってこんなに物がいるのかと思うほど、捨てても捨ててもなんやかやある。大枚はたいて一挙に持っていってもらう方法もあるけれど、両親が大事にしていた物や私自身の学生時代のものもあり、こつこつ片づける方法を選んだ。

家はかなりガタがきていることもあり、リフォームの必要があるので、ほとんどの物をなくさなければならない。外壁がはがれている所があり、「そこは直しておいた方がいい。」と言うので、直してもらうついでに二階の大きな家具、ベッド、和ダンス、洋ダンス、食器棚を転用した二段の本棚を大工さんにお願いして、外壁の修理の後、始末してもらうことにした。全て大変古いこともあり、粗大ゴミにすると言ったら、「こんなにあるとは聞いていない。」と言われた。確かにこれらの物を狭い階段から下ろすのはかなり大変だと思い、一計を案じた。

まず、ベランダからベッドの厚いマットを落とし、そこに物を落としていったらどうかと提案したら、「それでいこう。」ということになった。「でも、ガラスが飛び散ると大変なので、ガラスが入っている所ははずして手で持っていってください。」とお願いして、夏の異常に暑い中、作業をしてもらった。力強い大工さんが三人で次々と落としてくれてあっという間に片付いたが、落とした時の音がドーン、ドーンとして決して気持ちのいいいものではなく、思わず、「ごめんね。今まで有難う。」と心の中で言い続けた。

本当はそのままどこかに引き取って欲しかったのだけれど、二階からそのままとなると、かなりのお金がかかる。桐の和ダンスもあまり古いと、まず削らなければならず、もう60年以上たったタンスなので、涙をのんでお別れした。中の物は、クラスの方やお店の若い方に来て頂いて全て空にしておいた。

後は、下に散らばった部品を(落としたので、ばらばらになった)家具ごとまとめ、粗大ゴミとして区に持って行ってもらった。粗大ゴミは65才以上だと、家の中まで来て持って行ってくれるそうで、私も来年夏まで待てばめでたく(?)65才以上になりこんなことしなくてよかったのだが、「後始末」にいつまでも関わっているのが嫌でこういうことになった。「短気は損気」と昔から言うけれど、本当、申し訳ないことをしたかも、とトラックに乗せられて去っていく家具にもう一度謝り、感謝して見送った。

長い間一緒にいてくれた家具たちに、有難う、の花束を。

相続の書類

父と母が相ついで亡くなり、税金関係、年金関係、お墓関係と書類をたくさん取り扱わなければならず、ただでさえおっちょこちょいなので、揃えて送ったと思っても足りなかったり、印鑑を押すところが抜けていたり、他にも何らかの落ち度で書類に不備がでるだろうことは簡単に予測できた。(勿論、予測できたからといって、威張れることではない)覚悟はしていたといっても、お通夜、お葬式、四十九日の法要と慌しく、疲れてもいたしやはり両親が亡くなって動転もしている。余計ミスが多くなる。

綺麗なお花頂きました。父方の祖父、百合が大好きでした。

そこで、考えた。行かなければいけない市役所の各部門に行って、亡くなったことを告げ必要な書類(夫々複数になる)を受け取る。次にそれら、つまり戸籍、住民票、年金関係にいる書類をそのまま袋に入れて、ついでに自分の証明書、印鑑も入れておく。送られてきた書類もそのまま入れておく。もし、記入すべきものがあれば、しておく。それらを全て持って、(自分でそこから必要書類を選ぶことをしないで)提出すべきところに行き、「ここから必要な書類を全て取ってください。」と言う。相手はプロだから必要な書類を必要な枚数だけ取って、もし記入漏れや印鑑の押し忘れがあれば、その場で完成させる。証券会社にも同じようにした。

うちの場合、去年の夏に、二人共練馬区からここに住所を移したので両方から書類が押し寄せ、余計大変だったけれど、うちで書類と格闘するよりもこの方がずっと楽で、よく書き方がわからないものは担当の方に見て頂きながら記入していった。素人は介入しないで、プロからプロへというやり方で、たまに書類が足りなかったりしたら直接相手の担当者に電話して下さり、「私が失くしたかしら。」と思い悩むこともなかった。さっさとできて気持ちよかった。

若い頃、幼児や赤ちゃんの洗濯物で振り回されていた時、友人が「干して取り入れてたたんでタンスに入れるから大変なのよ。干したらそのまま室内に持って来てそこから必要なものを直接取るの。」と言われ、確かにそうすれば時間短縮になると感心した。けれど、お母さんが服をたたんだりしまったりするとオーラマーキングに(お母さんの子供を思うオーラが服に付着し子供が愛情を受け取る)なるそうで、それを知ってしまったら、これはあまりお勧めできないが、書類はオーラマーキングする必要がないので書いてみた。必要な方は参考になさってください。

 

少しお片づけ

12月は出かける予定もあり、又アメリカから姉がくるので11月中にやれることをやっておこうと思って片付けを始めた。「ときめかないものは捨てよう」という言葉を小耳にはさんだので、今日は一つそれを基準にしようと思った。本から始めたのが失敗だった。どれを手にとってもときめいてしまう。本を開くとその後の展開が自分でもわかるので、(読み出してしまう)題名だけで判断するようにした。

うちの近くの田舎風な景色

うちの近くの田舎風な景色

結局ほとんどの本が処分できそうもなく、次の段階に移ることにした。つまりときめいても「うちにはないが図書館にある」と思えれば手放せるもの。これで大きな袋一杯、図書館に持っていくことができた。綺麗な本だけ。以前は売ることも考えたが時間と手間を考えると近い図書館に寄贈した方が能率的。又読もうと思えば読めるし。夕方持っていったが、空は青く紅葉は美しく、そして何よりも富士山が茜色を背景にくっきり荘厳な姿を見せてくれた。いいお片付けの始めの一歩。