能天気な私だけど、勿論「行き詰まったな」と思った時は何度かあった。でも後から考えると、本当に行き詰まっている時は「行き詰まった」と思うゆとりさえない。無我夢中で毎日を生きた。そうしたからこそ乗り越えられたと思う。
八方塞がりと感じた時は今は「雌伏」(しふく・今のいままで「めふく」だと思っていた)の時と思って努力したり、全てを忘れて眠りこけたりした。大学受験に失敗した時、失恋した時、妊娠の際の検査で「成人T細胞白血病」かもしれない、と言われた時。子どもがいじめにあっている、と気づいた時。気功をどうやって世に伝えようと悶々とした頃。母が倒れた時。今振り返るともっと慌てるべき時に呑気だったり、「そんなに大きな問題ではない」のに世も終わりだと思ったり。
命を捨ててしまおう、と思い詰めている人に言ってあげたい。全ては「命あっての物種」「塞翁が馬」と思ってもう一日、そしてもう一日、生きていこうよ。明るい方を見ていれば、潮目が変わる日が来ると信じて。