バリの家族システム

今度のバリはフリーで行ったので、案内をして下さった運転手さんと沢山お話する機会があった。その中で印象に残った一つは高齢者は家族で見る、ということ。奥さんが綺麗だ、と自慢するので、「会いたい」と言ったら、本当にうちに連れて行ってくれた。門を入るとゆったりした中庭に屋根だけの建物があり、そこでお祖父さんが気持ちよさそうに横になっていた。そして敷地のかなりの部分がご先祖様のお墓。中庭を囲むように建物が家族分、三棟あり全体的には大家族で住んでいる。

Turtle island(亀の島)で

Turtle island(亀の島)で

日本をかなり理想化していて、日本人はお金持ちで何でもできると思っている。「隣の芝生は青い」というのはどこでも本当のこと。こんなに広い敷地に住むこ とは日本では普通の人には不可能だし、お墓が敷地にあることもない。老後を子供や孫が無理なく世話できるシステムがどれ程尊いか、思わず熱弁してしまっ た。「お金がないし、そういう(老人ホーム)施設も滅多にないので家族で面倒見るしか考えられない」という言葉を少し複雑な思いで聞いた。多分介護の主な担い手である奥様に突っ込んだ話を聞いてみたかったのだが、はにかんだ柔らかい笑を浮かべて私と握手すると、そそくさと姿を消してしまって残念だった。

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