ドリアン助川さん、「あん」おめでとうございます

KIRAKU気功教室では許可を頂いて、ドリアン助川先生(朗読を教えていただいていた)の、発声のための腹式呼吸をクラスで使っている。する度に「これはドリアン先生から教えていただいて」と言っていたのだけれど、みんな???という感じだった。

「あん」の本を出された時すぐ読んだ。あまりいい本だったので、従姉妹の子供にも先生のサイン入りの本を送ってあげた。ハンセン病、俗にいうライ病患者の苦難の歴史を一人の女性を通して見事に語っているが、決して暗くも重くもならず、私達がしてきたことや人間のあり方も含めて静かに反省させられる本だった。

札幌の夜は明るい。でもそう涼しくはなかった。

札幌の夜は明るい。でもそう涼しくはなかった。

朝日新聞に「明川哲也」の名前で人生相談を掲載していて、その答えに感激して朗読の講座に出席したことは前にも書いたと思う。「先生、これ映画にしたらどうですか?」と言ったら「冨田さん、映画作るのいくらかかると思ってるんだよ。でも実は今考えているんだけどね。」という答えが返ってきたので、「一人一万円でなるべく多くの人から集めればいいですよ。私達にも責任ありますから」と言ったような覚えがある。(そう言えば江原さんにも自作のオペラ書いて主演して、と発言し同じ答えが返ってきた。誰にでも言っているわけではなく、このお二人にしか言っていないけれど)

そして映画「あん」はできた。勿論見に行ったしクラスの方にも宣伝した。主役が樹木希林さんしか考えられない、と感じるほどはまっていて、心のひだが細かい所まで伝わってきた。対する男性俳優も若いのになかなか渋くて魅力的だった。ただ、たばこを吸う場面が多くてクラスの重症の煙アレルギーの人には見せられないと思ったが、やるせない悩みは良く表現されていた。

監督も今をときめく河瀬直美で、私が見た映画館では河瀬直美の映画の撮り方がどのように個性的かも解説してくれていたので、より楽しむことができた。ただ本では、一番最後の、林に亡くなった主人公が現れる場面でず~んときたのに、それが映画では変更されていたのが少し残念だった。

ドリアン先生と仲の良かった中島啓江さんも、天国で先生の本と映画の成功、喜んでらっしゃいますよ。

ネタばれはまずいと思い、今頃書きました。(A good excuse)クラスの方達もあ、あのドリアン助川さん、と今ではわかってくれます。

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